2026/09/19 12:39

こんなに多くの方に観ていただけるとは思わなかったのでとてもびっくり。一般の方が好きな絵と評論家が評価する絵は異なるので、その結果が人気投票にも反映されているように思う。
会場入り口には、富士山シリーズ。最初の作品は富士山をテーマにしつつ心象を描いた「歓喜」。富士山は誰でも描くから、私のカラーを出したかった。この最初の作品から衝撃を受ける人は結構いたわね。意外と人気があったのは「富士観音」。祈りたくなるっておっしゃった方もいたわ。霊山ともいわれているのよね。近づくとごつごつ感がわかると思う。それは私が富士山をのぼった時に感じた岩場。
宙シリーズは最近の作品で1週間前にできたのもある。「フリーエネルギー~ロシアの物理学者アンドレイリンデのアイディアより」がそれ。宇宙の本を読んでいるといろいろ湧いてきてしまったのよ。来場者はエネルギーを感じてくれたようで嬉しい。
後ろの部屋は、古事記から始まる。「舞い降りた天女」。目が色っぽいと言われるわ。その隣が「潮騒の詩~浦島太郎が初めて見た竜宮城の庭」。「廃船」「ななかまどのある風景」と色調が柔らかい作品を配置。玄人ウケする作品ね。
色との格闘や夫とのエピソードを披露するパネルを読んでもらってから、ふくろうシリーズを展示。ふくろうは、東日本大震災の時、幸を願って福が来るふくろうを描きはじめましたのよ。最初は大きなキャンバスに木に止まるたくさんのふくろうを描いたのだけど、一羽ずつ降ろしてみたの。皆さんも幸福を感じたのか、一番人気でしたわね。評論家はこういった作品は評価してくれないのだけれど。
「バイラオーラ」シリーズは私の習っているフラメンコの先生。先生も会場で「これって、多分私よね」と気付いてくださったわ。自分の踊りの感性が絵にも反映されるのか躍動感あるって言われます。
「陽だまり」はふと思いついた作品。赤い色がうまく出たわ。同じ作品はなかなかできないかも。スペイン美術館への収蔵を依頼されたのだけれど、途中まで話は進んだけれど断ったの。どうしても手放せなくて。「ミスター」「フランス人形」は秀作の部類かな。昔の作品を並べたのは、こういった古典的作品も描けると見せたかった。
後半の部屋の最後は、「レクイエム(鎮魂歌)」。私は喜びや希望、祈り、幸を願って取り組むのが大半なのだけれど、レクイエム(鎮魂歌)は、他の作品と全く違う画風。スペイン旅行の中で着想したから50歳の時。闘牛を見たり、スペイン内乱の歴史を知ったりして描くたくなった。牛の骨はこの絵に達するまで100頭くらい描いたかしら。いろんな構図も試して何度も格闘。やっとできた作品を二紀会に出したら、美大出てないのにこんな絵を描けるわけがない、と言われて評価外となったと聞いた。それでいて翌年には似たような絵が入選したのよ。迫力あるって言われるのは嬉しいけれど、個人的には今でもこれを見ると、自分の人生が重なって見えて涙が出てしまう。この後は評価されようと思うのを止めた。
この後は自由に感じるまま描くことにした。いろいろなテーマに取り組んできたので、そんな変遷を楽しんでくださった方もいて、私も皆さんとの交流でエネルギーをたくさんいただいたわ。本当に皆さんに感謝です。これで最後と思ったけれど、またやってください、といった意見もいただいたので次に向けて準備します。
